この本は喜多川泰さんと言う方が書いた「上京物語」と言う本で、田舎から東京の大学へ上京する息子のために、普段はあまり話さない父親が書いた小説形式の文章で、これから大学生活さらには社会人生活が待っている息子へむけたメッセージが詰め込まれた本です。この本は特にこれから大学生になる人、大学生で将来に悩んでいる人、高校生で大学と社会人と言う進路選択に迷っている人、そして、大学を卒業したがまだ仕事が決まってない人などに読んでいただけると、とても共感してもらえるし、多くの大事なことを読み取ってくれるのではないかと思います。
そこで、今回はこの本で重要な5つのポイントについて考えていきたいと思います。まず初めに、私たちは日々たくさんの常識であったり、世間の目、自分たちが考える当たり前のことがあると思います。もちろんそれらは国が変わったり、立場、経験が違えば異なります。ですがここでは、その多くに共感する事ができるでしょう。これから私たちは、今まで考えられている社会の常識、人々の偏見を壊し、自分自身さらには日本をまた国際競争力のある国へ戻し、世界で戦っていけるよう我々若者の常識・偏見を乗り越えていく必要にあります。そのため、これから述べる「5つの破るべき常識」について自分はどうかと、自分自身に問いかけてみてください。そして自分の未来へ生かしていきましょう。
幸せとは他人との比較で決まる
これは最も多くの人が考えているのではないでしょうか。例えば、隣の家は新しくて大きい、だがうちは古くて小さい。ですが、隣の家の経済状態や家族の関係はわかりません。家はただの外見(外面)でしかないのです。そのため、他人の見えている部分に焦点をあて判断すると、本当の意味での”幸せ”を見失うのではないでしょうか。そして、”幸せのかたち”とは人によって様々です。例えば、家族の健康・笑顔が自分の幸せと考える人もいれば、高級外車と大きな家が自分の幸せと思う人もいます。そのため、自分がこれを持っていなくて、他人がこれを持っているから自分は不幸せだとは思わない方がいいです。大事なのは、いかに自分の幸せを追求し、それにフォーカスするかなのです。
今ある安定が将来まで続く
皆さんは何を持って”安定”と考え、何を持って”不安定”と定義しますか?今や大企業に勤めて、やれと言われたことさえやっていれば給料がもらえると言う事が安定ではないかもしれません。安定とは、何か自分の前に障害が現れたときにも、それを難なく超えられる経験・スキルなどの能力を持った状態ではないでしょうか。安定した人はどのような方法でも生き抜いて行けます。例えば、今日仕事がなくなってもまた明日、明後日、来週にはすぐに新たな仕事であったり、収入源となるものを持っている。さらには、すでに自分が生きていくために必要な心や能力、経験を持っていることではないでしょうか。もちろん、仕事がなくなり住む家、食べるものがなくても強い心があれば安定だと言うわけではありません。安定とは、今ある状況に安心するのではなく、何か不測の事態が起きても自分にはプランBがあるから大丈夫だと考えることではないか。
成功とはお金持ちになることだ
これも多くの人が間違っているのではないでしょうか。もちろん、お金は非常に大事でなくてはなりません。お金があって可能になることとは、選択肢が増えると言うことです。例えば、1万円持っている人は1万円のコース料理も食べられますが、100円のカップラーメンだって買う事ができます。一方500円しか持っていない人は、100円のカップラーメンとおにぎりは帰るかもしれませんが、1万円のコース料理は食べる事ができません。これがお金がある事で可能になる、”選択肢が増える”という状況です。お金とは単に選択肢を増やすものであって、決して成功者が持ち合わせるべきものではないのです。上記で既に言いましたが、人はそれぞれの”幸せ”を持っています。そのため、成功=お金持ちになると言う認識を捨ててください。
お金を稼げることの中からやりたいことを選ぶ
多くの人はやりたいことよりも、何をしたら自分はお金を稼げるかにフォーカスします。もちろんそれは非常に大事で、そうすることで効果的にお金を稼ぐ事ができます。ここで4つの選択肢を出しますが、この中のどれが正解というわけではありませんが、数学的に正しい答えであったり、人生において良い選択があります。もちろんどれを選んでも問題なく、選択は人それぞれであり、どれが正解で不正解なのかという答えもありません。単なる選択肢として書きますが、
A. 得意な事で、好きな事。
B. 得意な事だけど、好きではない事。
C. 得意ではないけど、好きな事。
D. 得意ではないし、好きでもない。
この4つの選択肢があった時、おそらく多くの人はDは除外するでしょう。エスがA, B, Cはどうでしょうか。Aが選べるならば最高です。Bの¥得意な事だが、好きではないことを選ぶのも賢明でしょう。ですがCはどうでしょうか、好きだが得意ではないこと。これをどうするかは完全に自分の人生による事が大きいです、もちろん好きなことで稼げたら人生はより楽しいでしょう。ですが、そうではない場合はどうしたらいいでしょうか。この選択を考えるのが最も難しいと考えます。自分が一生をかけてやりたいと思えることは、自分が今まで時間をかけてきたことの中からしか生まれません。ですが、あらゆる組み合わせから無限の可能性があります。
失敗しないように生きる
これは誰もが思うことではないでしょうか。もちろん多くの人が、できれば人生で失敗しないように生きていきたい。ですが、こう考えてはどうでしょうか、失敗をしないということは過去に誰かが歩んだ事があったり、既にそれを成功している人物のロールモデルが存在している。反対に、”失敗をする”ということは何か新しい・やったことのないことに挑戦したということの現れです。失敗から何も学ばなければそれはただの失敗ですが、そこから何かを学ぶ事ができれば、それは”成功への過程”となります。誰よりも多くの成功(事業的・金銭的)を手にした人は、誰よりもたくさん挑戦した人でしかない。同時に誰よりもたくさん失敗を経験してきたということの表れだと言えます。
最後に
以上、これまでが5つの破るべき常識の殻です。一見どれも普通のことに見えますが、それぞれをよく考えみんなが考えている”常識”の殻を破る事ができれば、自分の考える”成功・幸せ”を手に入れる事ができます。この要約を読んで『上京物語』の本を気になった方は、是非実際の本を手にとって読んでみてください。最後まで読んでいただきありがとうございます。